網膜裂孔とは、網膜の一部が裂けて穴が開くことです。放っておくと機能が低下していき、網膜剝離につながり、最悪の場合、失明することもあります。このページでは網膜裂孔の原因、治療法、予防法などを解説します。
目次
網膜裂孔とは？
網膜裂孔とは、網膜の一部が裂けて穴が開いた状態のことです。穴が開くと、裂け目から徐々にはがれていき、網膜としての機能が低下していきます。
網膜裂孔では、以下の症状が見られます。
- 飛蚊症（目の前に浮遊物があるように見える）
- 光視症（視野の端に雷のような光が見える）
- 視力低下
- 視野欠損（視界の一部が見えなくなる）
また、最悪の場合、失明することもあります。
網膜裂孔の原因は？
網膜裂孔の原因は以下の3つです。
- 加齢
- 眼球の強打
- 強度の近視
上記3つのうち何らかの原因により、後部硝子体剥離と呼ばれる現象が起こります。後部硝子体剥離とは、元々ゼリー状で眼球内を満たし網膜とも接している硝子体が、液状に変化し容量が減ることで眼底からはがれ、網膜との間に隙間ができた状態のことです。特に硝子体との癒着の強かった部分から引っ張られて引き裂かれ、網膜裂孔になります。
網膜裂孔治療の流れ
診察にて網膜裂孔と診断したら「レーザー光凝固術」にて治療を進めます。網膜裂孔の進行は早いため、できる限り早く治療することが重要です。
網膜裂孔の治療方法
網膜裂孔の治療では、裂け目が拡大し網膜剝離になるのを防ぐために、穴の周りをレーザー光で焼き固めるレーザー光凝固術が使われます。網膜裂孔は約1日ではがれるため、早期発見・早期治療が大切です。
網膜裂孔の予防方法
網膜裂孔は老化によって起こることが多い病気のため、予防するのは難しいです。ただし、生活習慣を整えるなどして、目の老化を遅らせることはできますし、強い衝撃を与えないようにすることでも網膜裂孔を予防できます。
網膜裂孔の原因・症状・種類・治療方法の治療に関するよくある質問
網膜裂孔の初期症状は？
網膜裂孔の初期には、飛蚊症（目の前にものが浮いているように見える）と光視症（視野の端に、雷のような一瞬の光を感じる）が見られます。
網膜裂孔の再発率は？
網膜裂孔の手術の成功率は90%程度と言われているため、再発率は10%程度ということになります。再発する場合は治療後1〜2ヵ月以内に再発することが多いです。再発した場合には、再度手術を受ける必要があります。
網膜裂孔は自然に治りますか？
網膜裂孔の治療は、網膜剥離への進行を予防する目的で行います。 一度開いた穴が自然に元に戻ることはありませんが、放置していても網膜剥離を起こさない場合もあります。
網膜裂孔は治療後何日で治りますか？
レーザーによる治療後、安静にしていれば1～2週間ほどで治ります。
網膜剥離と網膜裂孔の違いは？
網膜が裂けて穴が開いた状態が網膜裂孔、裂け目から網膜がはがれて機能を失った状態が網膜剥離です。
